天国へ行く為に。

天国は死ぬことと見つけたり。

生きる意味を問うことそれ自体が間違っているのだ

「なぜ働かなくてはならないのか」

 

この問が頭から離れなかったのは就活中のことだ。

この問を友人に投げかければ次のような答えが帰ってくる。

 

「生きるために働くのは当たり前だろう」

 

分かっている。そんなことは分かっている。

正論だ。当然の返答だ。ぐうの音も出ない。

でも僕が言いたいのはそういうことじゃない。

そう言われたならこう返さざるをえない。

 

「じゃあ、なんの為に生きるのか?」

 

こうなると今度は相手が何も言えなくなる。

「人それぞれ」だとか当たり前で何の意味もないことを言うニンゲンもいる。

「恋人が出来ればわかるよ」とか上から目線で語るニンゲンもいる。

意味のない正論には何も言い返すことが出来ない。

 

しかし僕がこの質問をして、一番多かった答えがこれだ。

 

 

「そんなこと、考えたこともない。」

 

 

そんな馬鹿な話があるかと思った。

生きる意味を考えないのに生きているって、まるでわからない。

「そんなこと、わからないよ」なら僕も救われた。僕もわからないからだ。

でも「考えたことがない」はとてもショックだった。

 

何事にも意味を持たせようとするのは無粋だ。

別に意味がなくてもそれにのめり込むことはいくらでもある。

ただ、自分の人生について考えないのはわからなかった。

その一瞬、そいつがロボットのように見えてしまった。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

この問をしていくに連れ、僕の頭に嫌な考えが出てきた。

 

 

「僕のほうが、間違っている」

 

 

大多数のニンゲンは自分の人生の意味など問おうとしない。

生まれたから、生きる。

生きるために、仕事をしなければならない。

つまり僕たちは、仕事をするために生まれてきた。

 

普通に考えれば当たり前のことだった。

この世に生まれて仕事を一切しない人間などそうそう存在しない。

死と同様に避けられないものだ。

 

そうだ。それが普通だった。

自分たちの人生の意味など考えず、だから仕事をする意味など考えず、だから死ぬ意味など考えない。

もしくは、考えないようにしている。気付かないように目をそらしているのかもしれない。

何故ならそんなことを考えてはいろんなことが手につかなくなるからだ。

僕がその証拠だ。就活中にその意味を考えだしてから全てにやる気が無くなってしまった。

 

だから、体と頭を忙しくして、考えないようにする。

考える余裕が無いように自分を追い込む。

僕が友人に投げた質問は、もしかしたら人間にとってのタブーだったのではないか。

「バカ!そんなこと考えるんじゃない!」

そんなふうに思われていたのではないかという、ちょっとおもしろい妄想が思い浮かんだ。

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

ならば、意味を考えず働くしか無い。

もうそれしかない。

何故働くのか?と聞かれたら、「働くため」と言えるようにならなければならない。

 

僕にもニンゲンの仲間入りを果たす時が来る。

 

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人生はとにかく企業の人事に認められるために、社会的に評価されることをして生きなくてはならない。

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人間は社会にでるまでに『人間力』を高めなければならない。

何故なら、人間力のない人間は企業に採用してもらえないからだ。

 

 

僕は今まで、好き勝手に生きてきた。

 

怠け者だった。

寝るのが大好きで、寝る余裕があればいくらでも寝ていた。

ゲームが好きだった。

ファンタジーの中で物語を体験するのは至高の時間だった。

漫画が好きだった。

ゲーム同様、そこには壮大な物語があった。疑似体験をし、感動できた。

アニメが好きだった。

映画が好きだった。

バラエティ番組が好きだった。

動画サイトが好きだった。

電子書籍が好きだった。

酒が好きだった。

ファミレスでの雑談が好きだった。

 

 

大学時代は、課題と部活とバイトの間にそれらを味わい尽くした。

楽しかったと思う。

世間的には怠けと捉えられるそれらは、僕にとってはとても楽しい時間だったはずだ。

 

 

だがそこに、成長はなかった。

当たり前だ。さっきから言っているが、それらの暇つぶしは社会的評価の低いものだ。

社会ではそんなことをして過ごした時間など無駄として捉えられた。

人間力をアピールできる点など何処にもなかった。

 

そもそも、僕は成長をしようと思ってそれらをやっていたわけではない。

ただ好きだったから、好き放題に貪っていた。

だから、アタリマエのことだし、それを悪いなんて少しも思ってなかった。

 

 

だって僕は、大学生活では失敗なんてしなかったんだ。

単位もちゃんと取った。部活にも出て、雑事はほとんど僕が熟した。バイトは、まあ褒められる働き方ではなかったかもしれないけど、それなり自分で稼いではいた。

だから、責められるべきことなどなにもないと思った。

 

 

でもそうじゃなかった。ダメだったんだ。普通に物事を熟しているだけじゃ人生はダメだったんだ。

 

何故なら、企業の人事はそういう人間を認めない。

 

「学生時代、何を頑張ったの?」

―部活の副部長を頑張りました。

 

「また、サークルの副リーダー?多いんだよね、そういう人…趣味は何かある?」

―ゲームとか、漫画とか、アニメが好きです。

 

「…それ、社会でなんの役に立つの?」

―趣味って、大体役に立たないものではないのですか

 

「…君、大学時代無駄に過ごしてきたんだね」

―………………

 

 

好き放題生きてきた、ツケが回ってきた。

普通に生きてるだけではダメだったんだ。

別に、誰かに認めてもらうために生きてるわけじゃない。

でも、誰かに認められなければ生きていくことは出来ない。

企業に認めてもらわなければ、生きていくことは出来ない。

 

この世の人間の命は、企業によって握られている。

 

 

だから、人生はとにかく企業の人事に認められるために、社会的に評価されることをして生きなくてはならない。

 

企業だって慈善事業じゃない。

有能な人間を社員として向かえなければ潰れる可能性だって十分ある。

だからこそ、少しでも素晴らしい人間を採用しようとする。

そうなれば、普通の人生をただ熟してきた人間には、どこにも行く場所などなくなる。

 

 

 

僕に、人間力はない。

そしてそれは社会には大罪とされることなのかもしれない。

僕らみたいな怠け者は意識して頭で考えて頑張って体を動かさないと何も出来なくなっちゃうんだよね

社会的に無駄なことはやってはダメだという考えが嫌いだ。

 

世間は「お前のやりたいことをやれ」と聞こえの良い(―けれど薄っぺらくて何も響かない)言葉をかけてくる。

しかしその『やりたいこと』は、社会的に評価されることにのみ適応される。

 

スポーツをやりたい。今を充実して遊びたい。教師になりたい。本を読みたい。旅行へ行きたい。友人と思い出を作りたい。

どれも素晴らしいこと。企業の人事あたりはそれをよく評価してくれるだろう。

 

では、やりたいことがこれらだったら?

ゲームがしたい。昼間で寝る生活をし続けたい。2chまとめサイトを見続けたい。漫画を読み漁りたい。オナニーしまくりたい。

「これが俺のやりたいことなのだ!」と高々に宣言した人間に対し、「素晴らしい」と声をかける人間は果たして地球上に居るのだろうか。

 

結局「やりたいことをやれ」なんてのは「俺の許す限りなら」という言葉が頭につくものであって、結局のところなにも許されてないのである。

僕は別に、そういう怠惰で俗な欲求が認められないのが嫌なのではない。

「やりたいことをやれ」と気分のいいこと言っておいて、例外が存在するのが嫌なのだ。

それなら予め「社会的に評価されることの中でやりたいことをやれ」と言え。もしくは何も言うな。

無理やり綺麗なこと言おうとしてっからおかしなことになるんじゃないか。

 

 

僕は怠け者だったから、そういう怠惰で刹那的な快楽をどうしても好んでしまう。

楽が好きなのだ。だらけたいのだ。ぐでたまやリラックマが憧れの存在なのだ。

加えてさっきのような、「社会的に評価されることをやらなければならない」という固定観念が嫌いだったというのもあって、大学の部活を引退したあとから怠惰の極みのような生活をしている。

 

そうだ、これが僕の望みだ。

エピクロスの提唱する生き方とは違うが、構うものか。七つの大罪?知った事か。

 

だってずるいじゃないか。

あいつらはやりたいことをのびのび出来るのに、なんで僕ら怠け者は後ろめたさを感じながらいそいそとやらなくてはならないのか。

こうやって生きていくことの素晴らしさを証明してやるぞ!

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 

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流石に、限界がある。

 

ニコ動見るのもまとめサイト見るのも、限度がある。

全てが全て面白いわけじゃない。

或いは面白いものもあるかもしれないが、それを見つけるのも一苦労だ。

 

正直、この怠惰の極みも過ごしづらくなってきた。

元々、学校とか部活とかがあってその合間に遊んでいたから、怠惰の極みでもまだまだ足りないって感じだったけれど、膨大なる時間の中では全てが飲み込まれてしまう。

 

何かがしたい。それも社会的に有用なやつがいい。

 

?「何!さっきと言ってることが違うじゃないか!手のひらがし野郎め!」

 

そう言われても仕方がないが、弁明させてくれ。

これは別に「社会的に後ろめたいから・・・」という気から起こしたものではない。

興味だ。純粋な興味。

社会的に無用なことばかりやってきた僕が、社会的に有用なことってどんなものなのだろう?と少し気になり始めたのだ。

 

それから、社会的に無用なことって、そんなに無い。

さっき書きだしたものくらいじゃないかな。結局だいたいのことは社会的に有用なことにつながっちまうのではないか。

それに、なにか自分の武器になるものが出来るって、欲しいって思っちゃうのは人間として当たり前の感情じゃないかな。

 

RPGで良い武器買って攻撃力あがったら嬉しいでしょ?

新しい街で新しい魔法覚えられるってなったら、覚えたくなるでしょ?

今の僕も、軽い気持ちで「なんか新技欲しい」って思ってるだけなの(長く続くとは限らない)。

 

今まで僕は、そういう欲求が少なかったのかなって思う。

それが、怠惰の極みを経験したことで一回解消された。そこから何かが芽生えた。

何が芽生えたかは今のところ検討もつかないんだけどな。

これやる!ってのがないのだもの。

 

 

 

こうなると、時間の使い方が重要になってくる。

ちゃんと頭で「何がしたいのだろう」と考えて、候補があったら脳みそで体動かしてやってみる。

なんだか大袈裟な言い方?いやいや僕達怠け者は、頭で意識して頑張って体を動かさないかぎり動かないんだよ。重いの、この体。月面旅行から帰ってきたアストロノートくらい。

 

 

前はね、頭で無理やり体を動かすって不自然で嫌だと思ってたんだけど、今は仕方がない。

だって動かさないのももう辛いのだもの。

風呂から出るのダルいけどもう湯船もぬるすぎて気持ち悪くなっちゃったみたいな。

 

止まるのが動くのよりも嫌なら、動こう。

動くのが止まるのより嫌なら、止まろう。

 

結局どっちをすることによってメリットが有るかって話なんだから、そう難しい話でもないものね。

 

 

楽しいこと(メリット)が欲しいのよ。

新しく楽しさを探さないとダメね。

 

 

 

明日は何をしようかな。

 

働かない―「怠けもの」と呼ばれた人たち

働かない―「怠けもの」と呼ばれた人たち

 

 

ゲームが純粋に出来なくなってしまった。

 

僕「純粋にゲームが出来なくなってしまった

友「何だ急に」

 

僕「僕は今ニートでやりたい放題できる。いや厳密に言えば金が無かったりプライドがあったりでやりたい放題は出来ないのだが、定職についている人たちに比べれば時間はある。気力も体力もある。人目を気にしない気持ちさえ持っていれば凡そ自由と呼べるべき自由を謳歌することが出来る」

友「本当はもっと焦るべきなのだろうがな」

 

僕「そうだな、正しい人間であろうとするならばさっさと職につくことが正しい。しかし取り敢えずそれは置いておこう。今話したいのはそれじゃないし、正論で叩かれると僕は黙ってそのまま石になる」

友「わかったよ」

 

僕「子供の頃はよくゲームをやっていたのに、大人になるとゲームをやらなくなる人間が居る。これはゲームに意義を見出せなかったり、ゲーム以外の楽しみを見つけてそっちに夢中になったり、集中力や目の辛さでとても出来なかったりと、やらなくなる理由は様々だ。そんな中で、僕がさっき言った『純粋にゲームが出来なくなった』というのは、そのどれとも違う。」

友「そうなのか?」

 

僕「だってそれらは『ゲームに興味がなくなった』んだろ?僕は今でもすごくゲームがやりたいんだよ。」

友「ならやればいいじゃないか。ああ、金がないか」

 

僕「金はないが、そこはさほど重要じゃない。何故ならあまり買う気にもなれないからだ」

友「? どういうこと?矛盾してない?」

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ニート飽きたんです。

僕がなんでニートになったかって改めて考えると、二つの要因がある。

 

一つは、ここ最近のニート生活で確信したことだが、ただシンプルに「働きたくなかった」のだ。

なんか就活とかしてると自分の長所しか考えなくなるけど、僕はかなりの怠け者だ。

昔から体を動かすのが嫌いで、基本は家から出ない。

移動時間に時間を使うのが嫌だった。移動するときってあっという間に時間が過ぎるでしょ。通勤通学の一時間とかあっという間だもんね。

寝るのが大好きだから寝れるときはお昼まで寝るし、かと言って夜は早起きするわけでもなくめっちゃ夜更かしするし。

今はなんか邪念があって純粋な心では出来ないけど、昔はずーっとゲームばかりしていたな。楽しかった。心の底から。

生活としてはほめられるどころか叱られるようなもので、はっきし言ってクズの生活だったのだが、でもほんとうに楽しかったんだよな。

 

多分僕の中で、社会的に認められないこと=楽しいことって言う式が出来上がっているのかもしれない。

 

まあそういうわけで、働くという社会的に認められること=嫌なことっていう…いやまああまり外れてもいないと思うんだけど、働きたくなかったんだな。

 

 

二つ目は、「そこで働いてどうするの?」って言う疑問。

就活が始まってから自分の人生についてまじめに考えるようになったんだけど、その考え方も普通とは違ってちょっと哲学的な感じだったんだよ。

 

「結局オレはなんの為に生きてるの?」

「恋人作って結婚して子供作って、それでどうするの?」

「結局死んでしまうのに、どうして一生懸命生き無くてはならないの?」

 

それらの絶対的答えは存在しない。どの本にも書いていない。

それぞれの人間が持っている勝手な考えだったらいくらでもあるけど、多分どれを聞いても納得はしないんじゃないかな。特にポジティブな奴は。

 

「どうせ死んでしまうのに」って言われると、どうもネガティブになているようにも聞こえるけど、そうだったってわけでもないんだよ。

糸井重里さんと元任天堂社長の岩田聡さんの仕事に関しての対談とか読んで、モチベーションも上がってたしね。

 

ほぼ日刊イトイ新聞 - 星空の下の仕事観。

 

つまり、幸せに、使命感を持って、充実して、向上心を持って、やりがいを持って、楽しく働くことが出来ると思った。

就活中に受けた企業で、じゃあそういう気分で働くことは出来るだろうかと考えて、まあそうは思えなかったわけだ。

 

長く就活を続けていればそう云うところもあると思った。

でも結局巡り合わなかったのか、見分けられなかったのか、見つからなかった。

 

 

 

・・・まあこう書くと、「馬鹿野郎!仕事はそんな甘くないんだよ!仕事は辛いもの!つべこべ言わずに働け!」と俗称『脊髄反射で正論説教したがりおじさん』なるものがいろいろ言ってきそうだ。

ただ正論だけあって、多分そうなんだよな。

お仕事は人間同士手を取り合って種として長生きしていこうね、幸せになっていこうねっていうものだから、好きでやっているものが全てってわけじゃあないよね。

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まあそんな思考を経て、今僕がどう考えているかていうと・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「働こう」って思ってるよ。

 

働きたい!はちょっと違うのよね。なんか目をキラキラさせた夢想家就活生みたいな気持ち悪さがあって。

どういう気持ちで働こうと思ってるのかというと、もうぶっちゃけね、

 

 

ニート飽きたの。

 

 

家から出ないでテレビ見ると楽しいけどマンネリは避けられない。

所属していないことで感じる人生の無価値感。

テレビの話もいいけど、実際に僕も人に向かってお話がしたい。

いい天気がここの所つづいてるし、青空の下で歩くこともしたい。

 

とそんな気持ちが出てきたのです。

だから別に、綺麗な気持ちで「働きたい!」とは思ってないの。

「あーニート飽きたな。新しいこと始めるか。よし働こう!」とこんな感じ。

 

なんともあまちゃんだろう?人として許せないだろう?僕のことをぶっ飛ばしたいだろう?

これが僕だ。僕が許されざる者だ。

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勝手にこの世界に召喚されて、正しく生きようなんてサラサラ思わないよ。

この考えも、この先生きて、働き出したら変わるのかもしれないけど、それはまたその時考えるよ。

プラダを着た悪魔 ネタバレ批評

◆あらすじ

名門ブラウン大学(映画版ではノースウェスタン大学)を卒業し、ジャーナリストを目指すために田舎からニューヨークへとやってきたアンドレア・サックスは、幸運にも何百万の女性の憧れとする仕事・ファッション雑誌『ランウェイ』の編集部へと就職した。しかもその編集長でファッション業界に対し絶大な影響力を誇る、ミランダ・プリーストリーのアシスタント職である。だが、ミランダは自分の身の回りの世話をアシスタントに押し付けるなどの横暴を発揮する最悪の上司であり、今までに何人もがこの仕事を辞めていたのであった。ファッションには何の興味もなかった彼女であるが、本来の目的である文芸誌での仕事への足がかりとして、彼女の悪魔のような要求に耐えていく。

 

今回は初めての映画レビューを書いてみようと思いますよ。

いやだって、プラダを着た悪魔本当に面白かったんですもの。

 

プラダを着た悪魔が公開されたのは2006年。ああ十年も前なのか・・・

十年前に何が会ったかって言うと、Wiiの発売も2006年ですよ・・・えっWiiってもうそんな前?

 

 

さて、この作品の主人公はアンドレア・サックス(演:アン・ハサウェイ)という女性。

あらすじにも書いてある通り、ファッション雑誌『ランウェイ』の編集部の採用面接にやってきました。

 

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ミランダを待つアンドレア・サックス(アン・ハサウェイ

 

恥ずかしながら僕は頭のなかが空っぽなので、ハリウッド女優とか全くしらんでこの方も見覚えがなかったのですが、初見時・・・

 

 

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えっ、仲間由紀恵!?

 

とか思ってしまいました。

いや、似てないと思うでしょ?顔だけじゃないんですよ。なんか序盤のひょこひょこした歩き方とか人になにか言われたあとの反応とかTRICK仲間由紀恵そっくりなんですよ。

 

 

アンドレアはファッション誌の面接に来たにもかかわらず、ファッションセンスは全くありません。

ダサいというわけではないのですが、ファンション誌に身を置く周りの人間と比べると決しておしゃれとは言い難い。

案の定、編集長のアシスタントであるエミリーやその編集長ミランダから見た目について色々と皮肉を言われてしまう。

 

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エミリー「アンドレア・サックス?」

アンドレア「はい!」

エミリー「素晴らしい。・・・これって人事部の悪い冗談かしら?」

 

この映画のいいところは、やはり登場人物の言い回しですね。

皮肉で物を伝えるというのはひねくれている感じもありますが、きつい言い方にはなりにくいので皮肉を使った論法はリアルでももっと使われるべき。

 

アンドレアはジャーナリスト志望で、ファッションに関して非常に疎い。

結局、編集長のミランダと面接するも、落とされてしまう・・・・

 

 

と思いきや、帰る直前でエミリーに引き止められます。

何故受かったのか、彼女もわからぬままに。

 

 

 

◆アンドレアの恋人ネイト

 

アンドレアには二人の友人と恋人がいました。

とても仲が良い様子で、いつものこのメンツで集まっているようです。

ファッション雑誌に就職したことについて、ファッションに疎いことを誂われながらも友人たちはアンドレアを祝福します。

 

恋に仕事に頑張る女性を応援するようなこの映画では、やはり恋人の存在は不可欠というわけですね。

 

 

◆場をわきまえないアンドレアが笑いを誘う

 

仕事をしだしたアンドレアですが、何の知識もなく、そして見たところ社会的マナーもあまりなっていない彼女がわちゃわちゃしているところはこの映画の最初の見どころとなっています。

 

アンドレア「ミランダのオフィスです……今会議中なので伝言をお伝えしますが……ええ……わかりました…それでガッバーナのスペルは?」

 

ガチャ ツー ツー

 

アンドレア「…切れたわ」

 

ガッバーナという言葉自体を知らなかったり・・・・

 

 

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会長がエレベーターから出て行ったあとで、腕を組んだり。

会長出て行っても目の前にはまだ上司(ナイジェル)がいますけんね…

 

 

 

◆仕事に耐え忍ぶアンドレアとその限界

 

編集長のミランダは傍若無人。

早口に要件を伝えてはそれをすぐさまやるように言ってくる。

中には仕事とは関係ない私情のものもあるが、それがアシスタントとしての仕事である。

 

膨大な量の雑用を熟しても、ミランダはアンドレアに労いのひところもかけない。

そんな中でアンドレアはミスとも言い難いミスを犯した。

遠方へ出張に出ていたミランダが悪天候で飛行機が出航できず帰れなくなり、その手配をアンドレアに頼んだ。アンドレアは無理を承知で色々試すが、結局欠便で飛行機は出ない。

ミランダは帰れず、娘達の演奏会に出席することが出来なかった。

 

 

ミランダはアンドレアに失望し、アンドレアもどうしようもなく泣き出してしまいます。

泣きながら行き着いた先は、先ほどエレベーターに居合わせたライジェル。

 

アンドレア「・・・ミランダに嫌われた」

ライジェル「・・・それは私の問題か?いいや違う私の問題じゃない」

アンドレア「もう私どうしたら良いか分からない・・・」

 

いやなんつーか、話に行けるのがスゴイね。

ライジェルは有能な先輩上司ですよ。友達じゃないよ?

しかもライジェルとても忙しそうよ?

言うほど仲いいわけでもない人に相談しに行けるその度量スゴイ。

それともアメリカはそんな気軽に相談に行ける感じなのかな?かな?

ともかく仕事中のライジェルにミランダの愚痴を言いまくるアンドレア。

 

 ライジェル「じゃあ辞めろ」

アンドレア「へぇ…?」

ライジェル「君の代わりは五分で見つかる。喜んで働いてくれる子がね」

アンドレア「なんで私が辞めなきゃいけないの!私はただ…努力を少しは認めてほしいだけ」

 

ライジェル「アンディ…いいか君は…努力してない!私に何を行って欲しい?慰めて欲しいのか?『ミランダにいじめられて可哀想になアンディ』・・・目を覚ませ!彼女は仕事をしているだけだ!君が働いているここの雑誌は、正規のアーティスト達の作品を掲載した。ホルストン、ラガーフェルド、デ・ラ・レンタ。彼らが残した功績、創造したものは、美術品より偉大だ。

 

(中略)

 

君は如何に多くの伝説がここを歩いたか知らないし、関心さえない。命を投げ出しても皆が働きたがるこの職場で、君は働いて”くださって”るんだもんな。そして何故彼女が褒めてくれないのかと嘆く。『宿題をしても額にキスしてくれない』とね。

・・・甘ったれるんじゃない。」

 

これを聞いたアンドレアは、心を入れ直します。

どうすれば良いのか。

出した結論は、ライジェルに助けを借りることでした。

 

・・・ライジェル上司だよね?いい人すぎるやろ

 

 

 

◆アンドレアの変化と周りの反応

 

ライジェルに服の選別に付き合ってもらい、高級ブランド品を身に纏う様になります。

・・・ここ上手く読み取れなかったんですけど、まさか買ったわけじゃないよね?そんな高いものいっぱい。

見たところブランド品があったのは社内の倉庫?保管庫?のような場所だったので一時的に借りることにしたのでしょうか。・・・そんな簡単に借りれんの?

 

これは断髪のような、アンドレアの一つの覚悟だったのだと思います。

まずは身の回りを変えることで、中身も変える。

今まで興味がなかったものに対していっそ突っ込んで見る。奥深くまで。

 

身に付けるものを高級品に変えたアンドレアは、立ち振舞から変わることとなります。

その姿は宛らハリウッド女優。以前のTRICK仲間由紀恵に似ていたダサい彼女の姿はありません(仲間さんをダサいとは決して言っていません)。

 

序盤の見どころがアンドレアのダサさなら、中盤の見どころはアンドレアの綺麗さでしょう。

映画そのものがアン・ハサウェイのファッションショーと化します。

その美しさはファッションに興味が無いものでも感心すること間違いないでしょう。

 

 服を変えたことで、会社内の人間も彼女を見る目が代わります。

もちろん、周りだけ変えても意味は無いのですが、不思議なことに仕事も要領よく熟すようになっていきました。

でも実際そういうこともあるかもしれませんよね。形から入るのはとても大事。

 

しかし、見る目が変わったのは会社内だけではなく、友人や恋人も同様。

四人で飲んでいたのですが、そこに仕事の電話。

その電話を友人が誂って渡さなかったことが、アンドレアを怒らせました。

アンドレアはもう以前とは違います。ブランド品を鼻で笑ってバカにするような女性ではなくなっていたことに、友人たちも少しぎこちなさを感じているようでした。

 

 

 ◆ミランダに嫌われたアンドレア

 

仕事をこなせるようになってきたアンドレアはミランダに資料を家に届けるに言われました。

プライバシーを気にするミランダがアンドレアを家に呼ぶことは、ある程度認められた証拠でもありました。

これに喜ぶアンドレアでしたが、ここでとんでもないミスを犯してしまいます。

 

所定の場所に置いてくるように第一アシスタントのエミリーに言われましたが、何処に置けば良いのかわからない。

というのも、エミリーに言われた所定の場所に該当する場所が複数あって何処に置けばいいかわからなくなってしまったのです。

 

これはエミリーのミスとも取れますが、迷った結果、ミランダの娘達に嵌められて2階へ上がってしまいます。

2階では、ミランダが夫と喧嘩をしていた。それを目撃したアンドレアと、アンドレアと目が合うミランダ・・・・・

プライバシーを気にするミランダにとって、これはとてもショックな事でした。

 

このことがきっかけで、ミランダはアンドレアに無理難題を突き付けます。

「出版前のハリーポッター新刊を、ここに持って来い」

 

暗にクビと言ってますねこれ。

 

 

◆ところどころに垣間見えるエミリーの優しさ

 

仕事をこなしながら、ミランダに言われた無理難題を解決しようと奔走するアンドレア。

序盤のわちゃわちゃ感がここに来て復活したようです。

 

そんな彼女を見て、エミリーはこう言います。

 

エミリー「こんなこと、他人には滅多に言わないんだけど・・・少し落ち着いたほうが良いわ…ムカツクのよ…

 

序盤でアンドレアに仕事を教えているシーンでもそうなんですけど、エミリーはキツイ表情でキツイ声色で話すせいで怖く見えるのですけど、本質を見ると結構優しいんですよね。

ちゃんと教えて激励してあげたり、起こると思えば心配して落ち着かせたり。

この映画の魅力の一つとしてエミリーは外せません。エミリーに限りませんが。

 

 

◆仕事の好調、人間関係の不調

なんやかんやあって、なんどアンドレアはミランダの無理難題を解決します。

これにはミランダも驚きぐうのネも出ません。

出来なければクビにしていたのでしょうが、ミランダは以前のミスを不問としアンドレアをまだ雇うことにしました。

 

そんな仕事に必死のアンドレアですが、それがまた不幸を呼びます。

彼氏のネイトの誕生日に仕事が入ってしまい、彼の誕生日を祝うことが出来ませんでした。

 

これにはネイトも不貞腐れてしまいました。

・・・向こうの国では誕生日を祝うことはかなり大きいことなのでしょうかね?

僕はあまり祝われたことがないのでここの感情移入はちょっと出来ませんでした。

 

さらに、パリコレにミランダの付き添いで行くのが第一アシスタントのエミリーではなくアンドレアに決定。

エミリーはパリに行くことをずっと前から思い描いていましたが、ここ最近のアンドレアの仕事ぶりから彼女が外されてしまった様です。

アンドレアは断ることも出来ましたが、ミランダ「将来を考えなさい」という一言に悩んだ末、行くことに決めました。

 

次の日、エミリーにそのことを伝えようと電話している最中に、エミリーは事故に会い入院。とてもパリに行ける状態ではなくなる。

友人や彼氏も、仕事がうまくいき社会的に高みへ行ってしまったアンドレアと上手くいかず、暫く別れを告げる事となりました。

仕事は上手く行っているのに、その他が疎かになる。

もやもやを抱えたまま、アンドレアはパリに向かいました。

 

・・・アンドレアは、以前とは変わりました。

見た目も、能力も、考え方も、社会的地位も。

それは良いとか悪いとかではありません。

ただタイプが変わっただけなのです。

しかしそのせいで、どこか歯車が狂ってしまうことはある。

その歯車が狂うことは、この先良いことになるのかそうではないのか。

それは誰にもわかりません。

 

 

◆アンドレアは昔のミランダ?

 

パリでアンドレアは、ミランダの本質を知ることとなりました。

自分が編集長解任させられることを知り、後任の編集長になる予定のジャクリーヌ・フォレに別の席を用意します。

しかしその席は、元はナイジェルが座るはずだった場所。

前夜アンドレアとナイジェルはその事を話し、ナイジェルはとてもうれしがっていました。

ミランダは、自分の身を守るためにナイジェルの出世を犠牲にしたのです。

 

これに対し、納得の行かないアンドレアでしたが、ミランダにこう言われます。

 

ミランダ「まさかこんなことを言う日が来るなんて・・・でもほんとに・・・あなたは私によく似てるわ

アンドレア「私はそんな人間では・・・私はナイジェルにあなたがしたような仕打ちは出来ません」

ミランダ「ふぅ~ん・・・でももうやったじゃない。エミリーに。」

    「・・・あなたが決めたのよ。先に進むために」

 

これを聞いたアンドレアは、ミランダのそばを離れます。

仕事ができるようになり成長した彼女は、また一から進むことを決断したのです。

ミランダからの着信。アンドレアは携帯を泉に放り投げました・・・

 

 

 

◆また一からやり直し。でも・・・・

 

アメリカに帰国し、会社も退社。

元カレのネイトともやり直し、目指していたジャーナリストを再び目指すことに。

 

マスコミに面接に来たアンドレアは、ランウェイでのミランダと過ごした時間を話します。

人事はそれに対し、ミランダから既にメッセージを受け取っている、と。

 

人事「今まで雇ったアシスタントの中で、君には一番失望させられたと。そして・・・君を雇わなかったら大馬鹿者だとね」

 

晴れてアンドレアはジャーナリストになる。

ランウェイでの経験は貴重なものだったと噛み締め、この映画は終りを迎えました。

 

 

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【感想】

 

えー、レビューを書こうと思ったんですが、なんでこんないっぱい書いちゃったんですかね。

もうネタバレの内容書いちゃってますし趣旨変わってしまいました。

しかもところどころ省いているので、中身はすっからかんです。どうもすみません。

 

ともかく、面白い映画でした。

映画というものは、好きな映画と面白い映画は必ずしも合致しません。

例えば僕はファイトクラブが好きですが、面白いかどうかと言われれば微妙です。

多分映画は面白いという感情以外にも重要視されることがある。

 

しかしプラダを着た悪魔は、間違いなく面白いといえる作品だ。

なにより、キャラクターが良い。

 

世間知らずのアンドレア、厳し非常ながらも皆のあこがれである仕事の鬼ミランダ、きつそうに見えてとても優しく可愛らしいエミリー、頼りになり力になってくれるライジェル・・・

 

仕事に必死だったアンドレアに不機嫌だった友人や彼氏に対して「心の狭い」と言う人もいるかも知れないが、そこも人間らしくてよかったと思う。あれはむしろ物分りが良いほうがつまらない。

 

最後、アンドレアが去り一人になったミランダの姿は、少しさみしそうでした。

今までも色んな人が彼女から去っていったのでしょう。

ミランダは仕事に孤軍奮闘する人生をこれからも歩んでいくのかもしれません。

 

映画は僕の中では2タイプあり、面白い映画と学べる映画があるんですが、今回は間違いなく前者でしたね。

そして、仕事に対するプロ意識というものも学べる映画でもありますので、どうか気軽にみてみて下さい。

後悔はしないはずですよ。

 

 

ここまで読んでくださってありがとうございました。

 

就活に失敗した僕の人生はダメな人生だったのか?

「あなたが学生時代に頑張ったことはなんですか?」

 

僕は高校で空手部の部長を務めた。

元々部長は僕じゃなく他のやつがやってたんだけど、そいつは部長の責務からか、練習自体が嫌だったのかわからないけど、部活をやめちゃった。

じゃあ次どうするかってなった時に、まあ僕しかないかって思って、ホントは嫌だったけど、立候補してなったんだよね。

もう一人頼りになる奴はいて、そいつか僕かなって思ったんだけど、まあ嫌なこと被ったほうがかっこいいかなって言う思いはあったと思う。

 

今考えても、あの判断は良かった。

少なくとも、その頼りになるやつ以外のやつじゃあ部長は務まらなかったんじゃないかなって笑。そいつらには申し訳ないけど。

部長が決まる前にローテーションで仕切りやることもあったけど、やっぱ僕は仕切るの自体そんなに苦手じゃなかったのかな。声張るのは、好きだった。

でもやっぱり部活休んじゃいけないみたいな責任あるのは嫌だったな。それでもサボったけど。

 

 

大学はバレーボール部に入った。

何か思い入れがあるわけじゃないけど、部活の見学で一番真面目にやってるかなって思ったから。本当はなにか空手以外の武道やりたかったんだけど、なかった。全然そういうの調べなかったから、ちょっとあれは後悔したかもしれない。

3年で副部長になった。

といっても人が男女ひとりずつだったから経験者の女子のほうが部長になったってだけなんだけど。他にも同期の部員はいたけどみんな辞めていってしまった。

副部長なんてなんもやることないだろうし楽だななんて思ってたけど、結局殆どの業務を僕がやることになった。部長が全然仕事をしなかったからだ。

部活の仕切りも、練習のメニューも、合宿の計画も、部費管理の会計も、大会の運営進行も、パンフレットの修正も、僕がやった。

最初は本当にムカついていた。僕が部長なら納得がいくが、何故副部なのに部長の仕事をやらなきゃあいけないのか。

途中で入って来た同期の男子や優秀な後輩らがいなかったら、全てがグダグダになっていたと思う。彼らがいろいろしてくれたから、最終的には助けられながらも仕事を遂行できた。

 

部活以外では芸能事務所に入って養成所に通ったりもした。

これも特に意味は無い。ただ、なんか特別なことをしたかった。

元々エキストラのバイトをしようと思ったんだけど、流れで事務所はいるみたいになったから。

結局仕事をするわけでもなく、モデルや演技のレッスンを通い続けただけなんだけど。

終わった今、なんでやったのか正直良くわからないでいる…。

 

 

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◆どこにでもあるような陳腐な学生生活…それはダメなことか?

 

これが僕の学生時代にやったことだ。

確か就活中も同じようなことを話したと思う(もっと好印象に)。

 

そして、落ちたわけだ。

 

僕の学生生活は、就活において面白くもないものであった。

というか、僕も話していて思う。つまらん陳腐なものだ。面白くもなんともない。

 

 

 

・・・じゃあ僕の人生はダメな人生だったのか?

 

部活を頑張ったと言っても、そんなに強い学校ってわけでもなかったし、僕自身そんなに必死になってやったかって言うとそんなことはない。

基本怠け者だったし、顧問の先生には会いたくなかったし、部活は常にサボりたかったし、授業中も部活を考えて憂鬱になったし。

大学だって部活は嫌だったさ。練習時間長いし、上手く出来ないし、先輩には基本会いたくなかったし、運動は苦手だし。

 

恐らく僕よりも充実した学生時代を送った人間はゴマンといるだろう。

でも…その人生は、ダメか?

 

頑張りがちょっとの人生は、ダメか?

それなりにやったことだけでは、ダメか?

僕は今までなにか悪いことをして来たわけじゃない。それなりに頑張ってきたんだ。

 

それは、そんなにダメなことか?

 

 

 

社会に認められるためには、それではダメだったんだ。

社会に認められるためには、必死で何かを成し遂げる必要があった。

僕のやったことは人としてはダメじゃない。何も避難されることじゃない。

ただ、社会からしてみれば、凡夫のひとりとして見られる。

もし認められたければ、嫌なことでも社会的に評価されることをやらなければならなかったんだ・・・・

 

 

 

あくまで・・・

あくまで、社会に認められたければ、の話だが。

 

 

 

 

◆社会の望みに合わせて生きるか

 

あなたは、社会に認められるために生きているのか?

いや、それがダメだとは一切思わない。それをモチベーションにして頑張るのはとても良い。

ただ、僕は違うというだけの話。

 

もし今、妖精が現れて「大学一年の時にタイムリープ出来るよ」と言われたら・・・・

・・・・タイムリープはするよ。

ただし「就活に勝てるようにこういうことをやろう!」とは塵一つも思わない。

 

 

だって、そんなものはおかしいじゃないか。

なんで就活に僕の人生をコントロールされなければいけないのか。

僕は今まで生きたいように生きたんだよ。

 

アニメが好きだから見た。ゲームが好きだからやった。映画が好きだから見た。酒が好きだから飲んだ。ネットサーフィンをした。友達とスカイプをした。ゲーセンに行った。働きたくなかったから入院で稼いだ。漫画を読んだ。

 

これらは一切就活で役に立つ物じゃない。むしろ評価が下がるものだ。

でもね、そんなものはどうだっていいことであって、人事に嫌われたからってそんなものは別になにも構わないんだよ。

 

勿論、そのせいでデメリットはある。

だって正社員になれなかったし。きっとこれからも惨めな思いはすることになる。周りとは差がどんどん離れていくだろう。きっと性格とか顔つきとか、人間的魅力も就活に成功した彼らのほうがどんどん成長している。

 

人間は社会的生物だから、社会で差がつくことは大きいよ。かなり。

でもまあ…かといって。それらにコントロールされるのは御免だった。

 

 

◆ 社会に認められやすい人間、認められにくい人間

 

 社会は、人を選り好みする。

積極的な人間、外で遊ぶ人間、やる気のある人間、漫画ではなく啓発本を読む人間、楽しむ人間、人付き合いが好きな人間。

 

好きでそういうことができるやつは、意識しないでも社会に認められる。

内向的で消極的な性格の人間は、好きな事をやっていたら怒られる。

 

これはもう仕方がない。みんあ平等なんてこの世界じゃあ無理だ。

だから内向的に生まれたらある種諦めや吹っ切れが必要だよ。

社会に迎合して生きるのも良い。ドロップアウトして貧しく生きるのも良い。

 

もうどうでもいいんだから、好きにしなよ。

僕は社会が嫌いなんだよ。