運命に対する冒涜
こんにちは、死に起きです。
卒研発表が終わり、着々と卒業が近づいております。
卒業できるのは大変喜ばしいことでございますが、大学生という肩書がなくなるということは、鎧を脱がなければならぬということでもございます。
況してや、フリーターになるとなれば新しく武装する防具もなく、裸で社会に放り出される。
そう考えると、「本当にこの選択で良かったのか…?」と疑いの念が出てきてもしかたがないものだ。
もしできるなら、もう一方を選んだ、つまり「上手に就活をやりきり正社員になった平行世界の僕」を覗いてみたい…。
・・・・・なんて思ってしまうわけですよ。
今ん所、後悔はしてないんですけどね。まだ始まってもいないし、
もし今「内定を出します」と言われても突っぱねる気ではいる。
ただし正しいという確証はない。
むしろ社会的に間違っている選択なので「恐らく間違っているのだろう」という気持ちのが強い。
間違ってると思いつつ、この選択をしているんだから気狂いなのではとも思う。
それでも向こうの選択が気になってしまう時、「銀と金」の平田銀二…通称銀さんの名言を思い出すのだ。
大企業「誠京」グループの会長、蔵前と麻雀ギャンブルをした銀さん。
大損(3兆円)することを恐れた蔵前会長が3000億円で手を打ったが、じゃあ普通に勝負していたらどうなっていたか…と牌をのぞこうとした時のセリフ。
・・・終わったんですよ 会長・・・
運命に「もし」はありません・・・
あの牌はついさっきまで 会長と森田(主人公の若者)の命運を握っていた牌。
そんな牌を覗いちゃいけない。
会長がどうしてもあの牌の正体を知りたければ・・・
さっき破滅覚悟で俺に鳴かせ、自らあの牌を引けばよかった・・・
しかし会長はその道を選ばず、示談という賢明な道を選んだ。
そういう懸命な選択をしたあとで、もう一方の破天荒な道はどうだったか・・・と覗く行為。
これはいわば運命に対する冒涜でね。
そんな権利は誰にもないんですよ・・・・
僕も、下っていく運命を選択したのならばもうこれで生きていくしか無いんだな・・・。